artists: Kim Gordon & Jutta Koethe
site of encounter: "Her Noise", South London Gallery
date: 16.12.2005
South London Gallery
何も考えずに、その場の勢いに任せて、リハーサル・スタジオに入り、楽器を演奏し、それをレコーディングすることになった。しかし、小学校のリコーダー以来、楽器なんて演奏したことがない。目の前にあるのは、ギター、ベース、ドラム。その中から、ドラムを選ぶ。その理由は、ドラムは叩けばそれなりの「音」がつくりだせると思ったから。スピーカーから流れるKim Gordon の Vocal を頼りにドラムを叩く、ひたすら叩く。控えめに。
リハーサル・スタジオとなっているテントは、ギャラリーのど真ん中にある。これは、"Her Noise"という「音」をテーマにした展覧会に出品されたKim Gordon & Jutta Koetherの作品である(Kim Gordonは Sonic Youth のベーシスト)。テントの中とはいえ、展覧会会場のど真ん中にある。テントの外では、人が他の作品を見ている。当然、僕が作り出す「音」は外にもれる。あまりにもぎこちない「音」が。
そういったことを意識するために、音はどんどん控えめになっていく。しかし、そんな中でも、Kim Gordonの歌声に少しずつリンクしていくような気がした。あくまでも自分の中で。
レコーディングしたCDを家に帰って聞いてみる。
ぎこちないドラムの音。そこにはじめてのドラムと奮闘する自分の姿が見えてくる。そして、その「音」は周りの目を気にしている。しかし、不思議と音楽らしきものに聞こえてくる。
Kim Gordon は言う、
"Coming to music from a non-musician, DIY punk context, it's important for me to show how easy it can be to make music."
そして、John Cage は「すべての音に生命がある」と言った。
うん、確かにそうだ。
誰もが音楽をつくり出すことはできるんだ。
これが、完成したCD。
1 件のコメント:
すごい!なんかおもしろいね。写真と少し似ているんだろうか。音楽もいつのまにかそのときの心理を表してしまうって感じなんかな。いつか聞かせて~!!
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