2006年5月16日火曜日

この星の一等賞になりたいの、卓球でオレは。

  • ドッグヴィル観ました。「ドッグヴィル」という小さな村の話。ラース・フォン・トリアーの作品は『ダンサー・イン・ザ・ダーク』に続き2作目だったんだけど、前作同様、劇中主人公が村人から受けるひどい仕打ちにはほんとにいたたまれなくなった。ただ前作と比べると、より考えさせられる内容だった。この印象はたぶん今、コミュニティーについて勉強していることも多分に関係していると思う。また撮り方がおもしろかった。スタジオの床に家や道に見立てた白線を引いただけのセッティング。ドアも壁もないが、役者はあたかもそれが存在するかのようにふるまう。そのため村で起こる出来事はすべてつつぬけ。まさに「コミュニティ」をテーマにした物語にマッチした装置。こんな実験的な撮り方は大歓迎です。


  • ドッグヴィルを返したときに、「ピンポン」を見つけたの思わず借りる。ドッグヴィルのダークさに対する反動。これはなにも考えず純粋に楽しめた。軽快な音楽と個性的な俳優陣。やっぱり竹中直人は好きだ。あの濃いキャラはどの映画に出ても変わらない。ストーリーを思い返してみると、あまりにもありがちなスポーツ映画だけど、見ているときは楽しめたからそれでいいじゃない。

    そこんとこよろしくっ。

2006年5月14日日曜日

スクーター野郎集まる!


  • 今、チェルシーにイカしたスクーターたちが大集合してる。おそらくスクーターの展覧会だろうかと思われます。ちょうどTate Britainからバス停に向かっているときに人だかりに遭遇。どうやら昨日がオープニングだったようです。個性いっぱいのデコレーション・スクーター(デコスク)たち。なかなかかわいいです。

2006年5月12日金曜日

On the grass

  • 最近はもっぱら大学にある芝生の上で本を読んでます。ランチの前に行って本を読んで、そして、家に帰ってきて昼ごはんを食べて、その後、また大学にいって芝生の上で本を読む。雲ひとつない空の下での読書は快適で、ページもどんどんすすんでいく。きのうは、先日買ったClaire BishopのInstallation Artを読んだ。インスタレーション・アートの歴史をcriticallyに見ていく彼女の視点に感服。一度、彼女の話を直接聞きたいものです。
  • さて、きょうも晴天の下での読書、行ってきます。

  • きょう、アマゾンで買った本が届いた。エドワード・サイードのRepresentations of the Intellectual (邦題は『知識人とは』かな?)。この本でサイードは知識人とはどういった存在であるかについて語ってる。まだイントロと最初の章の少ししか読んでないけど、その中にも心に響くフレーズにいくつか出会った。例えば、
    'the public role of the intellectual as outsider, "amateur", and disturber of the status quo'
    'the intellectual as exile and mariginal, as amateur, and as the auther of a language that tries to speak the truth to power'
    これはもともとBBCで放送されたものを本として出版したもので、言葉が平易で読みやすい。これから一気に読破したい。

  • 夕方、Tate Modernに行き、マルティン・キッペンベルガー展とアルバース&モホリ・ナジ展を見る。ふたつの企画展を一気に見たもんだから、頭がパンク状態。なにかコメントを述べようにも今は収拾がつかず。それでも、キッペンベルガーの作品を見たのは初めて(あるいはどっかで見ていたかもしれないが、意識してしっかり見たの今回が初めて)だったのだが、社会、そしてアートを批判的に見る彼の姿勢は興味深い。昨日読んだInstallation Artにおいて議論されている内容とリンクするところがあり、彼の作品にのめり込んだ。この展覧会も日曜で終了。もう少し早く興味を示していれば、関連イベントに参加できたのにと少し後悔。

  • 街を歩いていたら、なにかの種が雪のように飛び交っていた。おかげで、目、鼻、のどがやられました。くしゃみは出るわ、目はかゆいわ、鼻はぐじゅぐじゅするわで、少し花粉症の人の気持ちがわかりました。

2006年5月9日火曜日

ごく普通の日常


  • 朝起きたら、空は雨模様。最近ずっと天気がよく、こんな朝から雨の日はしばらくなかったな、とふと思う。きょうはこれといって特別なことはなく、ごく普通の日常。朝からだらだらしつつ、部屋の掃除をし、夕方から学校の図書館へ。本を2冊、visual culture: the readerTheory in Contemporary Art since 1985、そして、DVDを2枚、Erin BrockovichDogvilleを借りる。図書館で本を読もうと思ったが、試験期間中のため人が多く、家に帰る。そして、夕寝。こんなだらだら過ごすのもなんとなく久しぶり。これも悪くない。でも、修士論文のためのリサーチを始めなくては。

2006年5月8日月曜日

5月6日土曜日


  • 昼1時すぎ、きゅうにColchesterに行こうと思い立つ。なぜなら、この街にあるギャラリー、firstsiteで開かれているさわひらきの展覧会がこの日が最終日だということを知ったからである。さわひらきの作品には、N.Y.のJames Cohan Galleryで出会い、ひとめぼれし、その後東京のオオタ・ファイン・アーツで再会して以来、ずっと気になっていた作家である。彼の作品はこれまでいろんな機会で見ることはあったが、個展という形でまとまって見たことはなかったので、これはなんとしても行かねば、と決心する。
  • Colchesterはロンドンの南東に位置し、電車で1時間ほど。イギリスで最も古い街のひとつといわれ、ここにはエセックス大学がある。電車でごとごと揺られ爆睡し、駅に着いたら、あいにくの雨模様。駅から街の中心地までは歩いて20分ほど。ギャラリーに着いたのは、ほとんど4時だった。

  • さわひらきのイギリスでの初個展は、すばらしいの一言。わざわざここまで来たかいがあった。彼の映像作品では、なんの変哲もないロンドンのフラットの一室で不思議な世界が展開される。ジェット機が飛び回り、ラクダが歩き、木馬が行進する。はたまた、やかんや文房具など部屋にある物に、にょきっと足がはえ、歩き出す。部屋の中で起こる夢の世界。彼の感性にはほれぼれする。会場にいた大人も子どもも皆、楽しんでいた。
    *firstsiteのさわひらき展のページはこちら
    *さわひらきのホームページはこちら

  • ショップでfirstsiteが作ったさわひらきにとって初の作品集を購入。これは貴重だ。ギャラリーが5時までだったので、さわの作品を堪能したあと、少し街を散策することにする。Colchesterは、私の記憶が確かならばかつてローマの植民市だった街で、同じくローマ人がつくったBathにどことなく雰囲気が似ている。しかし、ColchesterはBathと比べるともっとこじんまりとしている。そして、建物ひとつひとつもどことなくこじんまりとしている。1時間もぶらぶらすればもう十分だが、この街けっこう好きだ。6時には駅に着き、電車にてロンドンへ帰る。帰りの電車も爆睡。

5月5日金曜日


  • ロンドンはTシャツ一枚ですごせるくらいの陽気な日。久々に街に出た。まずはSpitalfields Marketに行く。ここは一部工事中ということもあり、出店も少なく、すこし寂しげ。ウィーン料理の出店で昼食をとり、ぶらぶら歩いてBrick Laneへ移動。そしたら、Paul Smithのサンプル・セールに遭遇。これはツイてる!レザー以外のシューズがどれでも£20。スニーカー好きの私は大興奮。迷ったあげく2足も買ってしまった…。ほかに服とかもかなり安かったけど、これで満足…ということにしとく。
  • お次は、The Photogaraphers' Galleryへ。ここでは、川内倫子展がオープンしたばかり。彼女の作品をまとまった形で見るのは初めて。とくに印象的だったのは、家族・親族を撮った写真のスライドショー。作家自身の祖父・祖母の写真を中心に展開されるのだが、その断片的な写真が紡ぐストーリーに思わず吸い込まれる。これは作家が外から家族を撮ったものではなく、家族の一員として撮った写真である。いわゆる誰もが撮るであろう家族の記録写真。しかし、この写真を「作品」たらしめているものはなんなのか?もちろん技術的なものも当然あるのだが、やはり彼女の「視点」であろうかと思う。他のメディアと比べても、とりわけ写真というものは、「視点」というものが重要になってくると思う。
    *川内倫子展について詳しくはこちらへ。

  • 続きましては、Tate Modernへ。この日は、長らく展示してあったWhitereadのインスタレーションの撤去作業が行われていた。Whitereadはダンボール箱を型どったプラスチックの箱を大量に積み上げた。あの箱たちはいったいどこに行くのだろうか。
    ブックショップにて、Claire BishopのInstallation Artを購入。

2006年5月7日日曜日

5月2日火曜日


  • なんやかんやとこの1ヶ月の間とりかかっていたエッセイを提出しました。今回は自分にとって一番字数の多いもので、総数7,777 words!ラッキー7が4つ。これにすこし感動。ただ、枚数にして34ページのため、普通のホッチキスじゃ歯が立たず、結局、印刷屋さんに閉じてもらう。そのため、見栄えもなかなか良し。
  • エッセイ期間中、いろんなドラマが起こりました。
    提出期限前日に、寝ぼけて最新のデータの上に古いデータを保存してしまう。一気に目が覚める。そして、これは一大事だと、先生にメールを送り、提出期限をのばしてもらう。しかし、その後、復元ソフトを使い、なんとか復活。
    そして、今度は延長した提出期限前夜に、寮のブレーカーが落ちる。パソコンの内蔵バッテリーだけで1-2時間はもつとはいえ、その時間内に仕上げられる自信もなく、急いで管理人に電話をし、直しにきてもらう。
    などなど、いろんなことがあったけど、なんとか今回も無事に提出しました。